草摩紅野の呪いはなぜ解けたのか?魚谷ありさとの愛と慊人との歪な絆
草摩紅野の呪いはなぜ解けたのか?魚谷ありさとの愛と慊人との歪な絆についての真相をご紹介します。
十二支の呪いとは、神と物の怪たちの間に結ばれた「永遠の絆」という名の束縛だ。しかし、草摩紅野の身に起きた現象は、その絶対的な法則の崩壊を告げる最初の予兆だった。彼が高校生の頃、理由も前触れもなく、ただ唐突に鳥(酉)の物の怪は彼を去っていった。
この呪いが解けた本質的な理由は、十二支の絆そのものが寿命を迎え、風化し始めていたからに他ならない。神と十二支の約束はあまりにも長い時を経て、変質し、形骸化していた。空を飛ぶ鳥の物の怪が真っ先に彼から離れたことは、束縛からの解放を象徴すると同時に、神である慊人との繋がりが壊れ始めた証拠でもあった。
だが、羽を失った鳥は、自由を得たと同時に深い孤独へと突き落とされる。自由になったはずの紅野が、自由を享受することなく草摩の奥深くに閉じこもる道を選んだのは、皮肉というほかはない。