猫エイズは人にうつる?獣医が教える感染の真実と多頭飼いの正しい知識
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感染初期には一過性の発熱やリンパ節腫脹が見られることがありますが、多くは無症状のままキャリア(無症候性キャリア)として数年間を過ごします。この潜伏期間は猫の個体差が大きく、3年から10年以上に及ぶことも珍しくありません。問題は、免疫機能が徐々に低下することで、健康な猫なら軽症で済む細菌・ウイルス感染症や口内炎、慢性下痢、皮膚病などが重篤化しやすくなる点です。
発症後の代表的な症状としては、重度の歯肉口内炎、慢性的な鼻炎、消化器症状、体重減少、貧血、リンパ腫などの腫瘍性疾患が挙げられます。こうした症状がコントロール不能になった段階を「発症期(AIDS期)」と呼び、余命は数カ月から1年程度とされるケースが多く報告されています。
ここで飼い主が知っておくべき最大のポイントは、ストレスが発症を早める引き金になり得るということです。獣医行動学の専門家は、慢性的な環境ストレスがコルチゾール分泌を亢進させ、免疫抑制をさらに悪化させると指摘します。完全室内飼育の徹底、多頭飼いにおける猫同士の相性配慮、隠れ場所の確保、遊びや食事の工夫など、日常的なケアが寿命を大きく左右するのです。