加工でんぷんの危険性は本当か?欧州規制や発がん性の噂を徹底解明
加工でんぷんの危険性は本当か?欧州規制や発がん性の噂を徹底解明について徹底解説いたします。専門家の見解をお届けします。
加工でんぷんに対する不安が広まった最大の要因は、「天然のデンプンに化学物質を反応させて人工的に性質を変えている」という製造プロセスそのものにあります。ジャガイモやタピオカなどのデンプンを加熱や酸処理するだけでなく、化学薬品を結合させる「化学修飾」が行われているため、純粋な自然食品とは異なる性質を持ちます。
なかでも消費者の関心を集める「発がん性の疑い」については、製造時に用いられる原材料や触媒が焦点となってきました。例えば、特定の加工でんぷんの合成に使用される試薬(プロピレンオキシドなど)が、製造工程での副生・残留物質として問題視された経緯があります。国際がん研究機関(IARC)などの評価において、原料となる試薬単体に発がん性リスクが指摘されていることから、「加工でんぷんそのものに発がん性があるのではないか」という不安へと飛躍して拡散されたのが真相です。
厚生労働省および食品安全委員会の安全性評価においては、残留試薬の基準値やADI(一日摂取許容量)の設定を通じて厳格に安全性が確認されています。しかし、化学合成添加物に対する消費者の警戒感と、古い毒性データの断片的な拡散が重なり、現在もネット上で根強い懸念として残り続けています。