小野田少尉の真実|ルバング島30年の孤独と帰国後の知られざる苦悩
小野田少尉の真実|ルバング島30年の孤独と帰国後の知られざる苦悩を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。
日本への帰国を果たした小野田氏は、メディアによって「生ける軍神」「ラストサムライ」として熱狂的に迎えられました。しかし、その英雄視の裏側で、彼が目にしたのは高度経済成長の波に乗り、物質的豊かさを享受する一方で、道徳心や家族の絆が希薄化した祖国の姿でした。
右派からは愛国心の象徴として持ち上げられ、左派からは現地での戦闘行為に対する責任を厳しく追及されるなど、激しいイデオロギー対立の渦に巻き込まれます。また、ルバング島での活動中に生じた現地住民との武力衝突や死傷者に対する責任問題も、生涯にわたり重い影を落としました。
「このまま日本にいては、自分が壊れてしまう」――そう直感した小野田氏は、1975年、先に移住していた兄を頼ってブラジル移住を決断します。マットグロッソ州の荒野を切り拓き、牛の放牧を中心とする大規模な牧場経営をゼロから立ち上げ、土と汗にまみれる生活の中でようやく心の安息を見出しました。