「自分の感性くらい」が撃ち抜く現代 茨木のり子未公開資料の衝撃
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1950年代、谷川俊太郎や大岡信、吉野弘らと共に立ち上げた詩同人誌「櫂」は、戦後文学の風景を劇的に塗り替えた。戦前の暗い影や政治的イデオロギーに縛られていた詩の世界に、新風を吹き込んだのである。
茨木のり子は「櫂」の創刊メンバーとして、みずみずしい感性と鋭利な批判精神を融合させた作品群を次々と発表した。戦時下の青春期に感じた理不尽な抑圧と敗戦の衝撃。その原体験が、二度と誰かの言葉に騙されないという固い誓いとなり、彼女の詩作の原動力となった。個人の内面を詩の真ん中に据えたこの動きは、日本文学における大きな転換点となった。